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2025.12.17

家族信託とは?遺言でできない「二次相続」指定の仕組み

家族信託とは?遺言でできない「二次相続」指定の仕組み

年を重ねるにつれて、自分や親の将来について考える機会が増えるのではないでしょうか。
「もし認知症になったら、銀行口座はどうなるんだろう」「実家の管理は誰がするんだろう」といった不安は、多くの方が抱えているかもしれません。
そんな将来のもしもに備えるための選択肢の一つとして、近年「家族信託」という制度が注目されています。
今回は、この家族信託がどのような制度なのか、そして他の制度と何が違うのかについてご紹介します。

家族信託とはどのような制度か?

財産管理を信頼できる家族に任せる仕組み

家族信託とは、一言でいうと「自分の財産の管理や処分を、信頼できる家族に託すための契約」です。
例えば、親が持つ預貯金や不動産などの財産を、子どもに託して管理してもらうことができます。

この制度の面白いところは、財産の「所有権」を分解して考える点にあります。
所有権には、その財産から利益を受け取る権利(受益権)と、その財産を実際に管理・処分する権利(管理処分権)があります。
家族信託では、このうち管理・処分する権利だけを家族(受託者)に移転します。
そのため、財産の名義は子どもに変わっても、家賃収入や預金の利息といった利益は、引き続き親が受け取ることができるのです。
専門の信託会社に依頼するわけではないので、高額な報酬が発生せず、比較的利用しやすい仕組みといえるでしょう。

登場人物は「委託者・受託者・受益者」の3者

家族信託を理解する上で、3人の登場人物の役割を知っておくことが大切です。

・委託者
財産を託す人。
もともとの財産の所有者(例:親)
・受託者
財産を託され、管理・処分する人(例:子)
・受益者
信託された財産から生じる利益を受け取る人(例:親)

このように、多くの場合、財産を託す「委託者」と、利益を受け取る「受益者」は同じ人物になります。
つまり、親が自分の老後の生活や介護のために、自分の財産を子どもに管理してもらい、そこから生まれる利益を自分のために使ってもらう、というのが典型的な家族信託の形です。

認知症による資産凍結への対策として注目されている

なぜ今、家族信託がこれほど注目されているのでしょうか。
その背景には、高齢化社会における「認知症による資産凍結」の問題があります。

人が認知症などによって判断能力が不十分だと金融機関に判断されると、本人の財産を守る目的で、その人の銀行口座は凍結されてしまいます。
一度凍結されると、たとえ家族であっても預金を引き出すことは原則としてできません。
また、不動産の売却や大規模な修繕といった契約行為もできなくなります。
これでは、本人の介護費用や医療費を本人の財産から支払うことができず、家族が立て替えなければならない事態になりかねません。

家族信託をあらかじめ契約しておけば、たとえ委託者である親の判断能力が低下しても、受託者である子どもが契約内容に従って財産の管理を続けられます。
これにより、資産が凍結されることなく、必要な時に必要な資金を円滑に引き出すことができるのです。

家族信託とは?遺言でできない「二次相続」指定の仕組み

成年後見や遺言と何が違うのか?

成年後見制度より柔軟な財産管理が可能

判断能力が低下した人を支える制度として「成年後見制度」があります。
しかし、この制度は本人の財産を「守る」ことに重きを置いているため、財産を積極的に活用することには制限がかかります。
例えば、収益物件の建て替えや、将来のための投資といった「財産を減らすリスクのある行為」は、家庭裁判所の許可が得られにくいのが実情です。
また、後見人には弁護士などの専門家が選任されることもあり、その場合は本人が亡くなるまで報酬を支払い続ける必要があります。

一方、家族信託は、契約で定めた目的の範囲内であれば、受託者の判断で柔軟な財産管理が可能です。
家庭裁判所の監督も受けないため、より自由度の高い資産運用や、スムーズな意思決定ができます。

遺言ではできない二次相続以降の指定ができる

「遺言」は、自分が亡くなった後の財産の分け方を指定するものです。
しかし、遺言で指定できるのは、自分が亡くなった時(一次相続)の相続先までです。
例えば、「財産は妻に相続させる」と遺言しても、その妻が亡くなった後(二次相続)に、その財産が誰に渡るかまでは指定できません。

家族信託の大きな特徴は、この二次相続、さらにはその先までの財産の承継先を指定できる点にあります。
これを「受益者連続型信託」と呼びます。
例えば、「私が亡くなったら受益権は妻に、妻が亡くなったら長男に」といった形で、自分の想いを次の世代、さらにその先まで繋いでいくことが可能です。
これは、障がいのある子の将来を守りたい場合などにも活用できる、家族信託ならではの機能です。

財産管理に特化しており身上監護はできない

非常に便利な家族信託ですが、万能ではありません。
最も大きな注意点は、家族信託はあくまで「財産管理」に特化した制度であり、「身上監護」はできないということです。

身上監護とは、本人の生活や健康を守るための法律行為のことで、具体的には介護施設への入居契約や、病院への入院手続きなどを指します。
受託者は信託された財産から施設利用料を支払うことはできますが、親の代理人として入居契約を結ぶ権限はありません。
この点をカバーするためには、判断能力があるうちに任意後見契約を結んでおくなど、他の制度と組み合わせて利用することが有効です。

家族信託とは?遺言でできない「二次相続」指定の仕組み

まとめ

家族信託は、信頼できる家族に財産の管理を託すことで、認知症などによる資産凍結のリスクに備えることができる有効な手段です。
成年後見制度よりも柔軟な財産管理ができ、遺言では不可能な二次相続以降の承継先を指定できるといったメリットがあります。
一方で、介護施設の契約といった身上監護は行えないため、必要に応じて任意後見制度などと組み合わせることが大切です。
何より重要なのは、親が元気で判断能力がはっきりしているうちに、家族みんなで将来について話し合っておくこと。
この記事が、そのきっかけになれば幸いです。