「山形不動産売却・相続情報局」のお役立ち情報|相続時精算課税制度とは?2500万円控除と暦年贈与との違い

TEL.0120-78-0206

営業時間 10:00-18:00 定休日/水曜日

無料

「相談・査定依頼」
オンライン相談可能!

LINEでも
24時間受付中!

最新情報

最新情報

  • Home
  • 相続時精算課税制度とは?2500万円控除と暦年贈与との違い

お役立ち情報

2025.12.14

相続時精算課税制度とは?2500万円控除と暦年贈与との違い

相続時精算課税制度とは?2500万円控除と暦年贈与との違い

親から子へ、祖父母から孫へ。
大切な財産を、必要なタイミングで渡してあげたいと考える方は多いのではないでしょうか。
生前贈与の方法として、年間110万円まで非課税になる「暦年贈与」はよく知られていますが、実はもう一つ、「相続時精算課税制度」という選択肢があります。
特に2024年から新しい仕組みが加わり、以前よりも使いやすくなったことで注目を集めています。

この制度は、まとまった財産を一度に贈与したい場合に役立つ一方で、一度選択すると後戻りできないといった注意点も存在します。
一体どのような仕組みで、どんな場合に活用するのが良いのでしょうか。
今回は、相続時精算課税制度の基本的な仕組みから、暦年贈与と比べた際の利点・欠点までをご紹介します。

相続時精算課税制度とは、どのような仕組み?

相続時精算課税制度は、その名の通り「贈与」と将来の「相続」をセットで考えて税金を計算する制度です。
原則として、贈与する年の1月1日時点で60歳以上の父母または祖父母から、18歳以上の子や孫へ贈与する場合に選択できます。
贈与する財産の種類に制限はありません。
この制度の大きな特徴は、贈与の時点では税負担を軽くし、最終的に相続が発生したときに精算するという点にあります。

2,500万円の特別控除と年110万円の基礎控除が使える

この制度の最大の魅力は、大きな非課税枠が用意されていることです。
具体的には、以下の2つの控除を併用できます。

・特別控除
→2,500万円
これは、一人の贈与者(例えば父)から生涯にわたって受け取る贈与に対して使える非課税枠です。
一度に2,500万円を贈与しても、複数年に分けて合計2,500万円を贈与しても、この枠内であれば贈与税はかかりません。

・基礎控除
→年110万円
2024年1月の税制改正で新設された、非常に重要な控除です。
暦年贈与の基礎控除とは別に、この制度を選択した場合でも毎年110万円まで非課税で贈与ができます。

この2つの控除により、例えば初年度に2,610万円(2,500万円+110万円)を贈与しても、贈与税はかかりません。
2,500万円の特別控除を使い切った後でも、毎年110万円までの贈与であれば非課税となります。

贈与財産を相続時に持ち戻して相続税と精算する

この制度が「精算課税」と呼ばれる理由は、贈与者が亡くなったときに、それまでに贈与した財産を相続財産に合算して相続税を計算し直すからです。
これを「持ち戻し」と呼びます。

ただし、ここで重要なのが、2024年から新設された年110万円の基礎控除分は、この持ち戻しの対象にならないという点です。
つまり、毎年110万円以下の贈与を続けていた場合、その分は相続財産に加算されることなく、完全に非課税で財産を移転できるのです。

持ち戻した財産の合計額が相続税の基礎控除額を超えれば相続税が発生しますが、もし贈与時に2,500万円の特別控除を超えて贈与税を支払っていた場合は、その税額を最終的な相続税額から差し引くことができます。

一度選択すると暦年贈与には戻れない

この制度を利用する上で、最も注意すべき点がこれです。
相続時精算課税制度は、贈与者ごと(例えば父から、母から)に選択します。
一度、特定の贈与者(例えば父)からの贈与についてこの制度を選択する届出書を税務署に提出すると、その後、その父からの贈与については二度と暦年贈与(年間110万円の非課税枠)を利用することはできなくなります。

ただし、父からの贈与でこの制度を選択しても、母からの贈与については暦年贈与を利用するといった使い分けは可能です。

相続時精算課税制度とは?2500万円控除と暦年贈与との違い

暦年贈与と比べてどんな利点・欠点がある?

では、暦年贈与と比べて、この制度にはどのような利点や欠点があるのでしょうか。
ご自身の状況に合わせてどちらが有利かを考えることが大切です。

多額の財産を早期に移転でき、将来値上がりする財産に有利

利点の一つは、子や孫が住宅購入や事業開始などでまとまった資金を必要としているタイミングで、多額の財産を非課税で渡せることです。

もう一つの大きな利点は、将来値上がりが見込まれる財産を贈与する場合です。
この制度では、相続時に持ち戻す財産の評価額は「贈与した時点の価額」で固定されます。
そのため、将来価値が上がることが予想される株式や再開発予定のある土地などを、まだ評価額が低いうちに贈与しておけば、将来の相続税の負担を抑える効果が期待できます。

小規模宅地等の特例が使えず、不動産贈与コストが増える

一方で、特に不動産を贈与する際には大きな欠点があります。
相続によって自宅の土地などを引き継ぐ場合、その土地の評価額を最大80%も減額できる「小規模宅地等の特例」という非常に強力な節税制度があります。
しかし、生前贈与で受け取った土地には、この特例を適用することができません。

また、不動産を贈与する際には、相続で取得する場合に比べて登録免許税の税率が高くなるほか、不動産取得税も課税されるため、税金以外のコストが増えてしまう点もデメリットと言えるでしょう。

相続財産が基礎控除以下なら贈与税・相続税ともに非課税

この制度が最も効果を発揮するケースの一つが、将来の相続財産が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を下回ることが明らかな場合です。

例えば、相続人が子ども2人の場合、相続税の基礎控除額は4,200万円です。
この制度を使って贈与した財産を持ち戻しても、総額が4,200万円以下であれば、そもそも相続税がかかりません。
その結果、贈与税も相続税も一切かかることなく、非課税で財産を子ども世代に移すことが可能になります。

相続時精算課税制度とは?2500万円控除と暦年贈与との違い

まとめ

相続時精算課税制度は、2,500万円の特別控除と、持ち戻し不要の年110万円の基礎控除をうまく活用することで、財産をスムーズに次世代へ引き継ぐための有効な手段となり得ます。
特に、まとまった資金を早期に渡したい場合や、将来の相続財産が基礎控除の範囲内に収まる見込みの方にとっては、大きなメリットがあるでしょう。

しかし、一度選択すると暦年贈与に戻れないことや、不動産を贈与する際には「小規模宅地等の特例」が使えなくなるなどの重要な注意点も存在します。
この制度を利用するかどうかの判断は、ご自身の財産状況や家族構成、将来の計画などを総合的に考慮する必要があります。
後悔しない選択をするためにも、まずは制度の仕組みを正しく理解しましょう。